フルタイムで共働き、子育てに奮闘するふたりTOKYO FUTARI
坂本徹さん(38歳)(仮名) 由紀子さん(36歳)(仮名) 長男(5歳) 長女(2歳)
1人目育児は余裕があったけれど
坂本徹さんと由紀子さん夫妻は、同じ企業グループの研修で知り合い、結ばれたカップルです。社内恋愛ということもあり、「半年で結婚するかどうかを決めよう」と徹さんが提案、こうした真剣さと潔さに由紀子さんは惹かれました。一方、徹さんは由紀子さんの前向きな明るさに惹かれ、結婚を決意しました。今は二人の子どもを育てながらフルタイムで働く共働き夫婦です。
育児と仕事との両立は、1人目のときは心配したほど大変ではなかったと二人は振り返ります。保育園の送りは徹さん、迎えは由紀子さんが主に担いましたが、それ以外の家事では役割分担をあえてせず、「できるほうがやる」と決めて回していました。母乳をあげること以外は夫婦どちらも担うことができ、一方がいなくても困ることはなかったそうです。
しかし、2人目が産まれると余裕がなくなってきました。毎日仕事を終えると由紀子さんは、イヤイヤ期真っただ中の長男と赤ちゃんの長女をお迎えし、家路を急ぎます。夕食は幼児食と離乳食で分けて用意し、食べさせて片付けてお風呂に入れて……。寝かせるまでにやるべきことが山積みです。
「疲れて帰ると、キッチンには朝食のお皿がそのまま残っている。些細なことですけど積み重なると負担感が大きくなって、夫に不満をぶつけてしまったことがありました」(由紀子さん)
実は由紀子さんは食器洗いや片付けが大の苦手。子育て世帯の一番忙しい平日夜のスタートに、洗い物の山を目の当たりにするのがストレスになっていたのです。一方で、徹さんは食器洗いは苦にならないタイプ。それ以降、徹さんが食器洗いを主に担うことになり、それだけで由紀子さんのストレスは驚くほど軽減されたといいます。
「逆に僕は洗濯が苦手で、妻はむしろ好きな家事だと言うので任せることにしました。好き嫌いも考慮して分担すると、負担感が驚くほど軽減されると気が付きました」(徹さん)
急な残業、子どもの病気……、共働き育児は綱渡り
同じ部署になったことはないものの、二人はともに同じ飲料メーカーグループでマーケティングを担当していました。広告会社やメディアなど外部とのやり取りも頻繁で、一般消費者へのグループインタビューなど夜の仕事も多く、お互いの残業が重なってしまうことも。
そんな時に助け合えればと、住んでいる賃貸マンションの空室に由紀子さんの妹夫婦を呼び寄せました。妹夫婦も共働きの子育て世帯で、困ったときには互いにお迎えや夕食を頼んだり、時々「おかず担当」「ご飯とみそ汁担当」などと決めて料理を持ち寄り、食事作りの負担を軽減したりしているそうです。
しかし、病気の時にはそうもいかないことも。一番大変だったのは、長女と由紀子さんが同時にインフルエンザを発症し、治った直後に長男が発症するというピンチに見舞われたことだそうです。
「うつしてはいけないので妹夫婦にも頼めず、子どもたちは元気になっても登園停止の期間があり、仕事をしながら遊び相手をする期間が10日ほどもありやりくりが大変でした」
夫婦どちらかが家にいて子どもを見ていなければいけないので、交代で仕事をしたりテレワークでなんとか乗り切りました。ただ、子どもの熱が下がって元気になっても家から出られないので、仕事をしながらパワフルな子供の遊び相手もこなし、へとへとになったそうです。
育児には苦労をはるかに上回る幸せがある
由紀子さんの二度目の育休中、徹さんは学生時代からの夢だった独立起業を果たしました。働き方が変わることを機に、改めて育児や生き方について話し合ったそうです。夫婦で決めた3つのモットーは「根性」「ポジティブ」そして「家族を大切に」です。
「お互いの仕事にベストを尽くし、つらいことや困ったことがあっても諦めず、前向きに対処する。そして、家族を一番に考えようと決めました。子どもたちにも、両親が協力しながらポジティブに生きる姿を見せたい」(由紀子さん)
育児は大変なプロセスではありますが、その苦労をはるかに上回る幸せがあるとおふたりは言います。子どもがふたりに増え、成長するにつれ、兄妹が一緒に遊びかかわりを深めていく姿を見るのが幸せな瞬間だと由紀子さんはいいます。徹さんの目下の楽しみは、長男とオセロで対戦することだそうです。
「世話されるだけの赤ちゃんだったのに、いつのまにか一緒にゲームを楽しめる存在に成長したことに感動すら覚えます。もちろん、手加減せず本気で勝負していますよ」(徹さん)
ふたりのQ&A
- Q
- 出会いは?
- A
- 妻が勤務していた会社のグループ企業に、夫が中途入社。マーケティング担当者の研修で出会い、妻が夫に仕事の相談をしたことから親しくなった。
- Q
- 初デートは?
- A
- 夫が、東京タワーで開催されたデザイン展に妻を誘い出した。
- Q
- 結婚への道のりは?
- A
- 明るく、一緒にいて安らげる妻と生涯を共にしたいと決めた夫が、2人の思い出の写真を使って動画を作成し、自宅でプロポーズ。
- Q
- 家族構成は?
- A
- 夫婦と、長男長女の4人暮らし。
- Q
- 家計と家事の分担は?
- A
- 家事と育児はほぼ折半だが、互いの得意分野を多めに担う。夫が独立して朝に余裕ができてからは、子どもの弁当づくりは主に夫が担当。家計用の口座を開き、夫婦がそれぞれ決めた額を振り込んで家庭の支出はここから払う。
- Q
- 休日の過ごし方・よく行く場所は?
- A
- 近所の公園で遊んだり、凧揚げしたり。隣に住む妹夫婦の子どもたちと遊ばせることも多い。夫婦どちらかが子どもの面倒を見て、もう一方が友人との飲み会や旅行に出かけることも多く、互いの時間や友人関係も大切にしている。
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