思い切ってプロポーズ
「一緒に成長」を選んだふたりTOKYO FUTARI
小林哲也さん (39歳)(仮名) 春香さん (40歳)(仮名) 長男 (8歳)
4畳半、風呂トイレ共同のアパートで半同棲
小林さん夫妻が出会ったのは、哲也さんが経営するカフェに春香さんが友人と訪れたのがきっかけでした。当時、お店を開店したばかりの哲也さんは、経済的にまったく余裕がない状態。住まいは築50年を超える4畳半のアパート、シャワーとトイレは他の住人と共同です。「ドアも窓もうまく閉まらないし、玄関ドアの鍵穴やすき間から部屋ものぞけるような状態でした」(哲也さん)。電気と水道は利用していましたが、ガスは節約のため引いていなかったといいます。
初めて部屋を訪れた春香さんは驚きましたが、「こんなところに暮らしている人は、むしろすごいパワーの持ち主なのでは」と感じたそうです。
「彼はなんだか浮世離れしていて、とにかくマイペース。会社員である自分の周囲にいる人たちとはまったく違う雰囲気を持っているところが面白くて、一緒にいたいと思いました」と振り返ります。「こんな部屋に住むなんて、なかなかできない体験」と、いつも笑顔で時間をともにしてくれる春香さんに強く惹かれた哲也さんは、「この人と一生を過ごしたい」と強く思うようになりました。
「チャンスは今しかない」とプロポーズを決意
哲也さんはカフェを開店する以前は、洋裁の講師などの仕事と飲食店のアルバイトを掛け持ちしていました。一人暮らしできるほどの収入を得られず、ワンルームに男友達3人で共同生活をしていたことも。カフェを開店したのも、洋裁の仕事が自分に向いていると感じられなかったうえ、職場の人間関係も苦手だったための「消去法だった」と振り返ります。「ひとりでなんとか生きていければ御の字。こんな自分を受け入れてくれる女性なんていないと思っていたので、結婚も恋愛もあきらめていました」(哲也さん)
そこに現れた春香さんは、哲也さんの人生観を大きく変える存在でした。当時はお店の売上から家賃と光熱費などの費用を支払うと何も残らない状態。哲也さんは、「今の自分は彼女にふさわしくないかもしれないけれど、ふさわしい自分になるのを待っていたら彼女を失ってしまう。チャンスは今しかない」と、プロポーズを決意。「結婚してください」とチョコペンで書いた手作りのケーキを春香さんに贈りました。
結婚したことで、仕事を充実できた
ふたりは2Kのアパートで新生活をスタート。お互い一人暮らししていたころよりも生活費はむしろ減って、家計はラクになったといいます。春香さんは、「私はパートナーの有無にかかわらず自立していたいし、結婚相手に経済力が必須だとは思っていません。彼の価値観や考え方はいつも私とは正反対で、違っているのが当たり前だからケンカにもならないし、興味が尽きないんです。一緒にいて飽きないし、ずっと一緒に笑っていられると思いました」と振り返ります。勤務先では結婚後に昇進し、今では管理職に。仕事での裁量ややりがいは増し、充実していると言います。
「もし裕福な人と結婚していたら甘えてしまってこんなに仕事を頑張れなかっただろうし、今の私はなかったでしょうね(笑)」
一方、哲也さんも、春香さんの夫にふさわしい仕事ができるようになろうと思えたことで、「消去法」だったカフェ経営に対する姿勢が変わりました。結婚後は新メニューの開発に取り組んだり、ウェブサイトを開設したり、客単価を上げるイベントや料理教室を企画するなどの努力を重ね、今ではメディアでも紹介される人気店です。長男を授かってからは、協力して育児を分担しながら、仕事に力を入れました。
ふたりの仕事の曜日や時間帯はほとんど合わないので、家族3人がそろう休日は月に1日程度。限られた時間だからこそ、大切に過ごすようになるし、幸せを感じられるとふたりは声を揃えます。
「自分が家族を持って笑顔で過ごせる日が来るなんて、想像もできませんでした。あのとき、結婚したいという思いに素直に行動できて本当によかった。僕の人生を変えてくれた妻に対して、感謝の思いでいっぱいです」(哲也さん)
ふたりのQ&A
- Q
- 出会いは?
- A
- 夫が経営するカフェに、妻が友人と来店したのがきっかけ。
- Q
- 初デートは?
- A
- 妻が何度か来店するうちに意気投合。深夜の閉店後に、そのままふたりで焼肉を食べに出かけた。
- Q
- 結婚への道のりは?
- A
- 夫は「この人を失いたくない」と思い、チョコペンで「結婚してください」と書いた手作りケーキでプロポーズ。
- Q
- 家族構成は?
- A
- 長男(8歳)と3人暮らし。
- Q
- 家計と家事の分担は?
- A
- 家賃や光熱費は妻、食費や子どもの教育にかかる費用は夫と、分担している。夫は大の家事好きで、妻は洗い物や洗濯ものをためておくのが嫌なタイプのため、お互い奪い合うように家事をしている。
- Q
- 休日の過ごし方・よく行く場所は?
- A
- 家族3人がそろう貴重な休日には、外食に出かけるのが定番。天気が良ければお気に入りの代々木公園に足を運ぶ。
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